先週末行われたギター音楽祭のオーディションに合格して
9月の本番に臨む倉田くん。
オーディションで演奏したのは 椿姫の主題による幻想曲/J・アルカス のみでしたが
本番ではもう1曲、ソナタK.208/D・スカルラッティを演奏します。
こちらはまだまだ不十分なクオリティなので、残り1カ月半で仕上げていかなくてはいけません。
これまでのレッスンで装飾音符は決めましたので、運指はほぼ決まりました。
改善点は多くありますが、まずは右手のタッチのアタック感がキツく、バロック音楽に合わないので
フレージングとタッチを細かく細かくコントロール。
「明るい音色でレガート」に弾くのがあまり得意ではないので、ここが1つ大きなポイントです。
技術的な問題と平行して、ギター以外の楽器の優れた演奏も多く聴いて、耳を養っていく必要もありますね。
椿姫の主題による幻想曲は先週よりも一段と優れた演奏になっていました。
オーディションから一皮剥けた感があります。
基本的な音楽表現はキッチリ出来てるところまでこれたので、これまでより一段上のレベルの演奏が目指せそうです。
「基本的な音楽表現がキッチリ出来るなんて当たり前の事では?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれがとても難しいのです。
かなり上手なアマチュアの方でも、それなりの難度の曲に挑戦する際は大抵、不必要なアクセントや
アーティキュレーションなど余計なものが付いてしまっている上に、フレージングや和声感が不適切な演奏からスタートします。
基本的な音楽表現が高いレベルで出来ている=良い音楽と言っても差し支えはないでしょう。
勿論、「個性」も必要不可欠ですが、本当の個性とはなんぞや?という話にもなってくるのでここでは割愛。。
1つだけ言っておくと、クラシック音楽のベーシックな表現のルールに「縛られる」と感じて消えてしまう様な「個性」は
大したものではなくて、本当の意味で「個性」と呼べるものではありません。
少し脱線しましたが、かなり細かいニュアンスに拘れるレベルまでこれた倉田くん。
本番までにどんな個性を創り獲得していけるでしょうか。
その作業を楽しみながら、準備を重ねていってほしいと思います。
吉住和倫
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