フライヤーの発注のリミットが迫ってきたので
11月のギターリサイタルのプログラムを決めました。
ドロップDの曲ばかりになってしまい、調の色彩の兼ね合いなどあれこれ悩みましたが
プレリュード・フーガ・アレグロBWV998/J・S・バッハ
ハンガリー幻想曲/J・K・メルツ
シャコンヌ/J・S・バッハ
アクアレル/S・アサド
これに加えるのは
コンポステラ組曲/F・モンポウにしました。
全6曲から成る20分程度の組曲です。
過去に幾つかの楽章は生徒さんにレッスンした経験はありますが
自分が演奏するのは初です。
F・モンポウはピアニストですがギター曲を幾つか書いており
この曲はクラシックギター界の巨匠A・セゴビアに献呈されています。
作曲者がギタリストではない場合、セゴビアはかなり大胆な音の変更を施すケースがあり
手稿譜と照らし合わせてみると、コンポステラ組曲も音の変更が幾つも確認できます。
まず音決めからですね。原典版を見ながらどこまでセゴビア版を採用するか。。
秋口まで吟味を重ねて、自分の版を作っていきます。
モンポウの作風については、生い立ちが大きく関わっていると言われています。
父親が鐘職人だった為に、幼少の頃から鐘の響きの中で育ちました。
その経験は明らかに作曲に活かされており、神秘的で鐘を想わせるような響きが印象的な作品が目立ちます。
「私の目的は、最も研ぎ澄まされた内なる耳でも容易には出逢えないような響きを作り出すことでした」
生前のモンポウの言葉です。
当然、どの曲に取り組む時にも自分の音、響きはよく聴くように心掛けていますが
この曲の持つ響きの魅力を僕の演奏でどこまで伝えられるか。
半年間、響きを堪能しながら取り組んでいきたいと思います。
吉住和倫
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