明日の夜、日頃お世話になっている加賀谷恵子さんが代表を務める
「KKミュージック」主催の発表会『サマーコンサート2016』に
マンドリンの横山貴史くんとクラシックギターの小林和音くんが出演します。
加賀谷さんのご厚意で、僕のギター・マンドリン教室から弾きたがりを出演させていただけることになりました。
僕も横山君の伴奏で演奏します。
加賀谷さんのピアノの生徒さんの他に、バイオリン、チェロ、オカリナ、ギターと様々な楽器の講師の生徒さんが出演します。
札幌コンサートホールkitara小ホールにて18:45開演。入場無料となっております。
というワケで、今日は明日出演する2人のレッスン。
小林くんは先日のギターの祭典でもフリア・フロリダを弾いているのでとても良い仕上がり…ですが、もう1曲の
粉屋の踊り/M・de・ファリャのアプローチが定まっていません。
ファルーカ(スペインの踊り)のラスゲアード時の休符を部分的に急に守らなくなり、しかもそれがイマイチな表現だったので
「どうしたの?誰かの影響?」と聞いたら「A・ピエッリがその様に弾いていたので」とのこと。
ああ、きっと音価だけ真似して他の事が聴けてないのだろう、と思い「じゃあ聞いてみましょう」とYouTubeで確認。
村治佳織。
ピエッリの演奏。29:34から。
やはり、和声をおさめていたり、2度目はダイナミクス、ラスゲアードのパターンを変えていたり
全てレガートに繋げている等々の、その他のニュアンスが聴けていませんでした。
一流所の演奏家の表現を真似するのは、多くの人が上達の過程で通る道ですし、大事なことですが
部分的にしか聴けていない、真似できない、意図が掴めていない場合は、とても危険でもあります。
一流所の演奏家は強烈な個性、音楽性を持っていて難しいバランスの中で表現を成り立たせていることも少なくありません。
それを表面的に捉えて真似するのは、音楽的な悪癖が付くことに繋がりやすくもあります。
一緒にその他のニュアンスも確認した上で、休符を無視する意味が出てくる表現を確認。
「なるほど、全然聴けていませんでした」と納得した様子。
あとは元来の休符を守る表現でもどちらでも小林くんの好みに委ねます。
こういうのも良い勉強ですね。
横山君はとても完成度が高いです。場面毎の表情の変化もよく見えてくるようになりました。
また一段腕を上げましたね。
彼の今までの演奏はアピール度の高い表現力を持ちながら、常に一定の雑さが付きまとっていたのですが
ここにきて音楽が洗練されてきました。
左手の技術には幾つか問題を抱えているので、今後、当面の大きな課題として技術的な癖との戦いになりますが
耳が良くなってきているのでそれが大きな助けになってくれそうです。
2人共に明日が楽しみです。
吉住和倫
公益社団法人日本ギター連盟公認ギター教室
札幌の音楽教室・マンドリン・ギタースクール
『吉住ギター・マンドリン教室』
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