今日は午後からずっと北海道大学チルコロ・マンドリニスティコ「アウロラ」
での個人、アンサンブル指導でした。
8/21に行われる北大・京大ジョイントコンサートで演奏する曲目の指導で
まずギターパートの個人練習3名。
ギターパートの皆さんが頭を悩ませているのが、桜色の幻影/末廣健児
この曲は♯が5つというギターには大変難しい調な上に、ハイポジションが多用され
運指を取るだけでもとても大変な曲です。
何故ギターで♯5つが難しいのか。基本的にギターは機能的に開放弦が多く使える調に適した楽器です。
♯4つまでなら4弦以外の開放弦、♭1つまでなら2弦以外の開放弦が使えますが
♯5つになると4,5弦が使えなくなり、♭2つになると1,2,6弦が使えなくなり演奏が大変困難になります。
各々ハイポジションがどうして良いか解らない…という感じだったので
それぞれの技術に見合った運指を提案して練習してもらうことにしました。
よく「合奏では運指は統一されるべき」という声もありますが、クラシックギターの様に奏法が
複雑且つ多様な楽器においてはあまり得策とは思えません。
勿論音楽的表現の統一感に大きく関わる際は統一も考えますが、複数の運指を設けることによって
響きが十分に保たれたり等、効果的な場合もあります。
3年生がかなり苦労している様子だったので、明日以降指導する予定の2年生達にとっては
かなり大きなハードルになりそうです。
夜はパートトップ陣と指揮者によるアンサンブルで2曲を練習。
1曲目の桜色の幻影は音を間違えずに弾くのは難しいですが、音楽の内容自体は何ら難しくないので
バランスと細かいテンポの変化のコントロール、ギターの響きさえキッチリしてればどうにでもなる曲です。
もう1曲のエジプトの幻影/G・de=ミケーリは全体的に表情が硬くキッチリ弾きすぎてる印象でしたので
それこそ「エジプトらしい雰囲気創り」を意識して練習を進めました。
所謂「標題音楽」ですが、桜色の幻影と違って音階やリズムパターンが中近東のイメージに直結出来るタイプの曲ですので
非常にやりやすくイメージを持ちやすい曲です。
まずは中近東風の音階の特徴を掴んで、ベーシックな短音階から外れた音をどう扱っていくかからですね。
とりあえず今日の段階で入り口には立てた気がしますので、1か月後には全く違う演奏に仕上がっていると思います。
さあ明日も頑張り…の前に自分の練習を頑張ります。ここ暫く日が明ける前後から朝方までが
一番纏まった練習時間が取れるので、遅寝早起きの酷い生活リズムが定着しつつありますが
リサイタル終わるまではこれで頑張ります(笑)
吉住和倫
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