ギターはピアノ程の自由度はないものの、バイオリンなどの擦弦楽器に比べて
複数の音を保持しやすく、6つ音を同時に鳴らせる為に和音を弾くのに向いています。
ですので、ギター曲ではないものを、ギターソロ、又は旋律楽器+ギターという形で編曲することがよくあります。
自分も仕事で過去に様々な曲を編曲してきました。
例えば、ムーンリバー/H・マンシーニ。
これはマンドリンアンサンブルidのアンコール用に編曲しました。
昨日、北大アウロラの学生さんから「マンドリン、ギターに編曲する際に気をつけることはなんですか?」
という質問がありました。色んな要素がありますが、まず重要なのは調(key)のチョイスです。
以前のブログでも書きましたが、ギターやマンドリンという楽器は開放弦が使えない調は大変不利です。
技術的にも困難になり、響きも倍音成分の関係で弱くなり、選べる音も限られやすくなるので、音楽的可能性は狭くなりやすいです。
よく原曲の調に拘って編曲するべき、という声も聴かれたりしますが、僕個人としては♭が大量についた調の曲を
わざわざそのままの調でギター、マンドリンに編曲することに意味はあまり見出せません。
その楽器が持つ良さが出せないのなら、編曲する意味がないと考えるからです。
そもそも原曲自体が、その楽器の特性に合わせて調をチョイスしているケースも多々あります。
例えば金管楽器は弦楽器と違って♭系が弾きやすいので、金管楽器の為に書かれた曲は
やはり♭系の調が選ばれやすいですし、J・S・バッハは自分の曲を楽器の特性に合わせて移調して編曲していたりもします。
来週本番でバイオリンと弾く曲が少し足りなさそうなので、幾つか編曲をすることにしたのですが
さて何から手をつけようか。。
吉住和倫
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