今日はマンドリンのNさん(女性)のご入会後初レッスンでした。
もうNさんとは長いお付き合いで、自分の指導団体の中核メンバーとして
演奏面、運営面においても大変お世話になっている方です。
昨年、1度体験レッスンにお越しいただいていたのですが、とても忙しい方なので
「また時間のある時に~」ということで一年が経っていました。
最近、何とか時間が作れそうになってきたということで、先月からまた教室に足を運んでいただくことに。
左手に関してはかなり指が回る方なので「どうコントロールしていくか」にフォーカス。
どのタイミングで、次に押さえるフレットの準備を終えるか、肘の角度をどう変えるか、4指の関節は何処を使うか等々。
右手は弦毎のポジションが定まっておらず、目的の弦から遠い位置からピッキングの動作を開始していた為
空振りなどのミスや音色、ダイナミクスの不安定さが目立っていましたが、先月の体験レッスン時より
大分精度を上げてきてくれました。
そして曲はこれ。
バッハの無伴奏バイオリンソナタ第3番BWV1005のアレグロ・アッサイ。
はい、超難曲です。
これはギターでも割と弾かれる機会がありますが、大変難しいです。
Nさんは暗譜なさっていて、長期間練習を続けています。
楽にスラスラ~とはいきませんが、中々小気味良いテンポで最後まで弾き進めていきました。
ここまで弾きこなすには、この曲が本当に好きで地道に努力を重ねなければ難しいことだと思います。
技術面では左手指離弦時の振り上げの大きさを抑えることや
5度を含む困難な和音の押さえのベーシックな考え方等々。
音楽面は技術面とリンクするのですが、声部の動きの理解と弾き分け。
一見一本のメロディラインに見えてもバッハの音楽には複数の声部の流れが存在しています。
全体的に低音の動きを見落としがちだったので、確認。
そして右手のタッチのコントロールによって、音色と音圧を操作して複数の声部に聴こえる様に。
次の問題は音価です。ある特定の音符は16分音符で書いてあったとしても8分音符分、または4分音符程度の長さを保つことで
声部の分離が表現出来ます。また同じ形の音形、ゼクエンツにおいては音価を統一しなくてはいけません。
この辺りはかなり左手の指任せになってしまっていたので、整理していきました。
この作業によって難曲が更に難曲になってしまったワケですが(笑)
しかし好きで頑張って練習したいと思える曲があるのは本当に素晴らしいことなので
これからも、この曲をずっと大切にしていってほしいと思います。
バッハの作品は一生飽きずに、新たな発見や新鮮さを感じながら弾き続けられるので。
吉住和倫
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