元々ギター弾きですがマンドリンでご入会。

先月から体験レッスンにお越しくださっていたマンドリンのSさん(男性)

昨日はご入会後初レッスンでした。

マンドリン未経験の状態から楽器を購入して3カ月程、練習を重ねていたのですが

技術的な基礎、また何が正しいのか、悪いのかの判断もご自分では難しく、変な癖が付く前に…ということで

習いに来てくださいました。

 

マンドリンは通常、合奏から入る方多いのですが、Sさんはギターの経験が少々あることも手伝って

独奏を弾きたい、という強い希望をお持ちです。

やはり独奏を勉強される方が、様々な技術も必要になりますし、メロディ、和声、リズムを1人で弾くことで

音楽的な素養も高く求められますのでハードルは上がりますが、上達度は高くなりますので僕としては大歓迎です。

 

まず楽器の構え方から。

クラシックギターの場合、左足を足台に乗せる、またはギターレストなどの支持具を使うスタイルとなりますが

どちらも楽器の位置、高さ、角度等の基本路線は同じになります。

しかし、マンドリンの場合は足台を乗せるのは右足か左足か、はたまた両足か。

足台を使わずに足を組むか、組むのは右足、左足どちらが上なのか。

日本ではほとんど見かけませんが立奏なのか。

名のあるマンドリニストの方の構え方を見ても、構えがかなり多様化しています。

構えによって右手が楽器の真横から入るか、斜め上から入るかが変わり、それによって腕、手首の使い方

求められる可動域なども変わり…と、それらをここで細かく解説すると、永遠にブログ記事が終わらないので割愛します(笑)

かなり重要なことなのですが「絶対にこれは間違っている!というものはあっても、絶対にこれだけが正しい!」

というものはありませんので、今はとりあえずSさんがしっくりくるものから選んでいくことに。

 

ピックの持ち方も、DIP関節部を中心で持つのと指先で持つのがどう違うのか(僕は指先を推奨します)

親指、人差し指共にピックの中心を捉えて持てているか等々、チェック事項は多くありますので、少しずつ少しずつ改善。

悪癖が付いていなければ、いきなり正しい楽器の構え方、ピックの持ち方、左右の手のフォームが身に付く

というものではありませんので。

 

さて独奏曲は、海の声 / 浦島太郎(桐谷健太)。

今、注目を集めている新進気鋭のマンドリニスト石橋敬三さんによる編曲です。

 

初心者が手を出すにはちょっと難しいのですが、Sさんが最初に持ってきてくれた段階で

かなりさらえていたのと、多少難しくても好きな曲を交えた方が楽しく上達出来るので継続します。

あまりに難しいものだった時は「もっと上手くなってからにしましょうね~」となりますが。

 

冒頭の単音の旋律は初回時よりフレージングの納め方が丸くなり、「言葉」として聴こえるようになってきました。

和音が入ってくると、メロディばかりに意識が向いてしまっていましたが、ベース音の横の繋がり、各声部の音価を

どれだけ保持するか、などにも少し意識が向くようになり立体感が見えてきました。

技術的には何と言っても左手が難しいです。

とにかく和音の「指の準備」これを徹底していきます。「準備」には細かいプロセス、力を入れる、脱力のタイミング

指の独立した伸縮など様々な要素があります。これも時間を掛けて少しずつ理解、習得していきます。

また初心者の方、独習者にありがちな、常にネックを握り込んでしまうフォームになってセーハ系の和音になると

音が切れたり、上手く押さえられなくなるという不都合にも遭遇していました。

セーハの前の段階の左手親指の位置を修正してもらうと、今まで難しそうにしていたところがSさんも驚くくらいすんなりと。。

 

そこそこの難度の曲なので、弾きこなすには時間が掛かると思いますが、基礎を学びやすい箇所も多く良い練習になりそうです。

 

僕はここ暫くマンドリンを練習する時間が中々取れてないのですが

やはり生徒さんが独奏やってるの見ると練習したくなってきます(笑)

もう少し我慢~。。

 

吉住和倫

 

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