昨日は新規の生徒さんの初レッスンでした。
マンドリンのHさん。女性。
札幌市内の合奏のサークルに所属して10年程のキャリアをお持ちとのこと。
なのですが、完全な初心者状態で、基礎知識も何も教えてもらえぬまま
いきなり合奏で一緒に弾くというスタートだったらしく
どう練習して良いのかも解らないまま時間が過ぎてしまい今に至ったようです。
折角長く続けているのだからちゃんと弾ける様になりたい!ということで、僕の教室に習いに来てくださいました。
初回の体験レッスン時には、取りあえず合奏サークルで練習している曲の中で簡単なものを弾いてもらいましたが
左右の手の動きを見た感じでは楽器を始めて間もない初心者のものです。五線譜は読めます。リズム感も中々良いです。
でも演奏はとても辿辿しい。
一番の原因は音符を1つ1つ読んで、左手の押さえるフレットを確認している事。
日本語で説明するなら「ありがとう」という言葉を、「あ」の次は「い」、その次は「う」で…と読んでいる感覚です。
ある程度の固まりで読む、という事が抜け落ちていたのですね。
ですので
「音符を文章の様に見立てて、日本語でいうと単語だったり濁点を打つところ、までを一息で読んでみましょう」
「読んで押さえるフレットをしっかり確認したら楽譜を見ずに左手を見ながら反復練習しましょう」
という形で進めてみると、辿辿しかった演奏も「単語」として認識出来るものに変わっていきました。
中級者以上の腕前の方にとっては当たり前の事かもしれませんが
完全な初心者で周りの環境に恵まれないとそれが解らずに時間を重ねてしまうこともあり得るのです。
Hさん曰く「今までどう練習すれば良いのかも解らなくてやる気も湧かなかったけど、これなら頑張れる気がします…!」
今はオデルの教則本で簡単な音階練習や、僕が作成した初心者用の右手の移弦練習のエクササイズなどを
中心に練習してもらっていますが、音符を纏めて読むことと、左手の運指を前後の流れで把握し覚えながら弾く
という事が定着し始めてきました。
曲をテンポに合わせて弾きこなすにはまだ時間が必要ですが、元々音感とリズム感は整っている方なので
正しい方法で練習を重ねてくれれば間違いなく大きな上達が見込めます。
早く、合奏サークルで他のメンバーの皆さんと同じくらいのレベルで楽しんで演奏できるようにお手伝いしていきたいと思います。
吉住和倫
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