今年も残すところ2カ月となりました。
今日はクラシックギターの新規の生徒さん、Hさん(女性)のレッスン。
当ギター教室にお問い合わせを頂いた際に
「ギターは弦を押さえる指先がとても痛くなり、慣れて指先が硬くなるまでは痛みをこらえるしかないのでしょうか?」
という質問がありました。
ギターの事をあまりご存じない方は不安になりますよね。
経験者の方でもFコードが押さえられず、練習を続けていると痛くて…(というより指が疲れる、と言った方が良いかもしれません)
という経験者をした方は少なくないのではないでしょうか。
やはり初心者の場合、指先が硬くなるまで多少の痛みが出る事はありますが
決して弾いている間、常に痛みが出て耐え続けなければならないという程のものではありません。
また、ギターという楽器は小さなお子さんでも始められる楽器ですし、小さなお子さんで
「指先が痛くて耐えられないから止める」という声はほとんど聞いたことがありません。
そしてクラシックギターはナイロン弦ですので、スチール弦のアコースティックギターと比べて痛みは少ないです。
Hさんはクラシックギター、アコースティックギターに強い拘りはお持ちではなかったことと
ピアノの経験者でクラシック音楽の素養をお持ちということもあり、痛みの不安の少ないクラシックギターで始めることにしました。
今日は3度の和音を中心に練習しましたが、譜面を読むのは全く苦にしないものの
押さえるフレットと指が中々頭に入らず苦労している様子。
Hさんは自分の飲み込みが悪いのではないかと考えていたようですが
ピアノの経験が長い方にとってギターの譜面はどうしても混乱を招きやすい点があるのです。
ピアノの指番号は親指が1~小指が5なのですが、ギターは人差し指が1~小指が4なのですね。
しかしピアノの経験が仇となることはありません。全音半音の認識はお持ちなので
それをギターのフレットに反映させるように考えてみては?とアドバイスしたところ
押さえるフレットの前後の関係が幾らか掴めてきた様子。
実は僕もエレクトーン→ピアノを経てギターに入ったクチなのですが、ギターを始めた時から度数の認識は持っていたので
それがフレットや指を覚えるのにかなり役立ちました。
フォームも気を付けていないと、崩れた形になってしまうのですが
修正箇所を指摘してHさん自身が気を付けている時は初心者とは思えないくらい美しいフォーム。
4指と3指の3度の押弦もしっかり指先を立ててかなり高い精度で押さえられています。
これは間違いなくピアノ経験の恩恵ですね。指の独立性がかなり高いです。
カルリの単音のエチュードでもよく初心者の方にありがちな、iのみの連続、mのみの連続にならず
きっちり交互に弾いてくださっていて技術的にはかなり速いペースで進んでいます。
ムーンリバーをソロで弾いてみたいという願望をお持ちなので、ある程度基礎技術が付いた段階で
僕がHさん用に編曲してみようと考えています。
ちなみにムーンリバーは過去にマンドリンアンサンブル用に編曲したことがあるのでついでにご紹介。
ギターソロのムーンリバーも楽しんで弾いてもらえるように
あまり難し過ぎず(←編曲する側にとってはこれが中々難しい)程よい弾き応えで綺麗に編曲したいと思います!
吉住和倫
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